微細な斜位と固視ずれ
2020/09/07
今日のblogの難易度【★★★★★】
こんにちは、今朝の体重は76.6キロ。
お、昨日より増えてるやん。悪いことしてないのに~。
今朝のYouTube動画チャンネル登録者数は290人。
皆さん、300人がやっと見えてきましたよ~。
引き続き宜しくお願い致します。
さて、僕のお店がプリズムという度数を入れて
メガネを作っている何てお話は既に何度も何度もお話いていると思います。
そしてそのプリズムを入れてメガネを作るという眼鏡屋としてのスタイルは
マイノリティ、少数派だというお話もしていますね。
今日は更に踏み込み、斜位というのが多少あるよ。
でも多少の斜位は誰にでもあるから異常でもなんでもなく、
そんな場合には斜位の矯正なんて必要ないよ。
これが日本の眼鏡業界人の常識かもしれません。
今日ご紹介する事例は
遠見の眼位で
一部融像除去眼位でみれば、ベースイン2.00△
完全融像除去眼位でみても、ベースイン3.00△
斜位量としてみててもマックスで見て3.00△でした。
斜位量が少なくとも、寄り眼が上手く出来ない人もいます。
寄り眼は上手く機能していたのでしょうか?
それも問題なかったようです。実際には鼻先5㎝程度まで
両目共にしっかり寄ってきました。
それでも今回はプリズムを入れたのです。
一体その根拠って何でしょう?
それが今日のメインになりますが、
固視ずれという状態なのです。
固視ずれって何でしょう?
僕の定義付けで恐縮ですが、僕なりの理解に基づく解釈をご案内しますね。
固視ずれ:両眼視は出来ている状態、だが、網膜上最も感度の良い部位、
中心窩にしっかりフォーカスされていない状態。そして固視ずれは片目だけ
固視ずれしたり、両目共に固視ずれしたり、更に片目だけ強く固視ずれしたりする。
ですから片目に固視ずれ量の偏りがあれば、片目に強くプリズムを入れる事がある。
また過去の事例を基にすれば固視ずれは、非利き目に頻出頻度、固視ずれ量共に
多く出現する可能性が高い。従ってプリズム処方は非利き目にベースに度数決定する事が多い。
っという事なのです。今回は、レアケースですが、利き目に強く固視ずれが発生していました。
これは、利き目である右目の方が遠視気味で、寄り眼時に、自然発生するベースインが無かった事が
原因と考えられ、非利き目である左目は若干ではあるが寄り眼に自然発生するベースイン度数を使って
近業作業が出来るということも右目にプリズムが集中した一因とも言えます。
どう書いても難しいですが、
僕のお店でプリズムを入れる根拠の多くが
この固視ずれが原因だと言えます。
ではご参考までにカルテを貼っておきますね。
ご興味ある方はどうぞ。
両眼解放 | R | 0.50 | -0.50 | 30 | 0.9 | |||
L | 0.00 | -1.25 | 88 | |||||
暫定度数 | R | 1.25 | -0.50 | 30 | 1.00 | |||
L | 0.75 | -1.25 | 88 | 1.00 | ||||
等価球面値 | R | 1.00 | 調節効果 | 0.06 | 補正後加入 | 1.06 | ||
L | 0.13 | 0.01 | 1.01 | |||||
頂間距離補正度数 | R | 1.00 | 融像幅 視力改善 | R | 0.00 | 満足度 | 点 | |
L | 0.13 | L | ||||||
処方値 | R | 1.25 | -0.50 | 30 | 1.00 | |||
L | 0.75 | -1.25 | 88 | 1.00 |
それではまたこのblogでお会いしましょう。